VISIONの文脈

ONE VISION , BIG FUTURE

自分の人生を生きるために 「嫌われる勇気」を手に入れる

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あなたは「自分」の人生を生きているか

 「夢」や「やりたいこと」を周囲に話すことに抵抗を感じる人は多いのではないだろうか。「もし叶わなかったら恥ずかしい」「現実離れした夢想家とバカにされたくない」「どうせ叶わないと否定されたくない」

理由は様々だろうが、そこには「他者の評価を気にしている」という心理、もっというと「他者から認められたい」という承認欲求がある。

 承認欲求は普遍的なもので、誰しも他者の期待に応えるために生きていくものだと考える方もいるかもしれない。しかし、他者の目を気にするあまり「嫌われる」ことを怖れ、自分を制御して生きることは、明らかに不自由な生き方だろう。

 こうした弊害をもつ承認欲求を否定して、まったく異なる価値観を与えてくれるのが本書だ。フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称されるアルフレッド・アドラーの思想を、極めてわかりやすく伝えてくれる30万部突破のベストセラー。

 もしあなたが、他者の目を気にして自分のやりたいことを真摯に追い求められていないのであれば、本書から「"自分の"人生を生きる方法」を学ぼう。

 

 本書のポイント

 

  1. "あの人"の期待は満たさなくていい
  2. "他者の課題"は切り捨てる
  3. "貢献感"があれば"承認"はいらない

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

 

「あの人」の期待は満たさなくていい 

「他者から承認される必要などない。むしろ、承認を求めてはいけない」と言われると、違和感を感じる人が多いかもしれない。なぜなら、人は他者から認められることで自らの価値を感じ、自信を持つことができるからだ。

 しかし、なぜアドラーは承認欲求を否定するのでだろうか。

 それは、「他者からの承認を求め、他者からの評価ばかり気にしていると、最終的には他者の人生を生きること」になってしまうからだという。

 

承認されることを願うあまり、他者が抱いた「こんな人であってほしい」という期待をなぞって生きていくことになる。つまり、ほんとうの自分を捨てて、他者の人生を生きることになる。

 

他者の承認を得ようとすると、他者の期待に応えるために、他者の物差しに合わせて生きなければならなくなる。これは非常に不自由な生き方であり、そもそもあらゆる他者の期待に応え続けることなど不可能だろう。

 では、他者の人生ではなく「自分の」人生を歩むためにはどうすればいいのだろうか。

ここで重要なのが「課題の分離」という考え方だ。

 

「他者の課題」は切り捨てる

「課題の分離」とは、「これは誰の課題なのか?」を考えることで、「自分の課題」と「他者の課題」に線引きをし、「他者の課題」には踏み込まないようにする。

 例えば「将来の夢を周囲に伝えるべきか」を判断するのは「自分の課題」だが、「それによってどう思われるか」は「他者の課題」であって、自分ではどうすることもできない。

 応援してくれる人も入れば、冷笑する人もいるだろう。

 ここで冷笑する人に「なんで夢を語っちゃいけないんだ」と怒ってみたところで、最終的に「相手がどう思うか」は相手の課題。

 つまり、「承認が得られるかどうか」は「他者の課題」であって、原理的に自分でどうこうできる問題ではないのだ。

 

重要なのは、「他者の課題」を切り捨てて、「自分の信じる最善の道を選ぶこと」だ。

 

他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり、自由になれないのです。

 

「自分の」人生を生きるためには、他者からの評価を気にしない、つまり「嫌われる勇気」をもつことが必要だということが分かる。

しかし、「課題の分離」をするだけでは、承認欲求の代わり(つまり「自分には価値があるという実感」)は得られない。

 ここで重要なのが「貢献感」。

 

「貢献感」があれば「承認」はいらない

承認欲求は、他者の期待に応え、認めてもらうことで「自らの価値」を実感するが、「貢献感」は、他者の期待や他者がどう評価するかとは別に、「自らの主観」によって他者の役に立っていると思えるかどうかが鍵になる。

 この「貢献感」があれば、「承認」がなくても、自らの価値を実感することができるという。

 

もし、ほんとうに貢献感が持てているのなら、他者からの承認はいらなくなります。わざわざ他者から認めてもらうまでもなく、「わたしは誰かの役に立っている」と実感できているのですから。

 

さらに、貢献感は「なにをしたか」という「行為のレベル」だけではなく、「ここに存在している」という「存在のレベル」においても実感することができるという。 

つまり、人は誰しも存在しているだけで誰かの役に立っていて、それを自らの主観で感じることができれば、他者からの「承認」は不要になり、他者の目を気にすることなく「自分の」人生を生きられようになるということだ。

 

まとめ

本書では「貢献感」を得るために重要な概念として、「共同体感覚」について述べられている。これは「他者を仲間だと見なし、そこに『自分の居場所がある』と感じられること」をいう。

 この共同体感覚があるからこそ、「他者へ貢献したい」という思いが芽生え、自らの価値を実感できるようになる。

 この点を詳しく知りたい方は、ぜひ本書を手に取ってみてほしい。

 他者の目を気にしてしまい、「自分の」人生を歩めていないと感じる人にとって、目からウロコが落ちる価値観にたくさん出会えるはずだ。

 本書は「青年と哲人の対話」というストーリー形式を採用していて、非常に読みやすく、一行一行から深い含蓄が得られる名著だ。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

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