VISIONの文脈

ONE VISION , BIG FUTURE

自動運転車で変わる9のこと

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連日のように流れる自動運転車に関するニュース。 

「自動運転車」の登場は、今までのドライブ体験だけでなく、宅配サービスやカーシェア、地方での暮らしなど私たちの暮らしを大きく変える可能性を秘めている。

 今回は、そんな自動運転車とはいったいなんなのかみていき、自動運転車が普及すると私たちの生活はどう変わるのかを想像してみる。 

 

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 1、まもなく実現する自動運転車とは

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そもそも、自動運転車とはどんなものか、まずはそこから見ていく。

自動運転車とは、運転手を必要とせず、車両そのものが自律的に走行する自動車のことを言う。

あらかじめ行き先を指定することで、自動車に搭載されたコンピュータがセンサーやカメラで周囲の様子を読み取り、ナビ情報(GPS)を参照しながら、人の手を介さずに車を自動走行させるシステム。

また、「自動運転」には4つのレベルがある。

 

・レベル1が安全運転支援システムと呼ばれているもので、自動ブレーキのように単一の機能のみが自動で働くもの。

・レベル2がドライバーはハンドルを握る必要はありますが、単一車線での走行等で一定時間であれば、運転を自動化できるもの。

・レベル3は、ドライバーの搭乗は必要ですが、常時運転の必要はなく、緊急時やシステムの要請時のみ対応するもの。

・レベル4が、有人、無人に関わらず、ドライバーは運転に関与しないもの(完全自動運転)

 

と定義されている。

現状では、レベル1の安全運転支援システムのように、部分的に自動運転の技術を取り入れている車が開発されてきている。

日本政府としては2020年までにレベル4に近い自動運転車の普及を目指しているため、東京オリンピックが開催される頃には無人の自動運転車が街中を走っている、そんな未来が訪れるかもしれない。

 

gendai.ismedia.jp

 

 2、交通事故も渋滞もなくなるかもしれない

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2020代後半には、完全自動運転車が実用化され、一般世帯にも普及していくのではないかと言われている。

では、完全自動運転車が一般的になる頃、我々のドライブ体験はどう変わっているのだろうか。

それには、大きく三つの点が挙げられる。

 

・一つ目の変化として、ドライバーの運転操作からの解放。当たり前ではあるが、運転が自動化されることにより、運転や駐車のハンドル操作の必要もなくなる。また、交通事故の大半がヒューマンエラーによるものとされているため、運転の自動化により、交通事故の減少が期待されている。

・二つ目は、渋滞が解消されること。自動運転車では、他車との連携や道路の混雑状況の把握、運行ルートの自動設定を行うことができるとされており、混雑する道路を避け、交通を分散できるようになるため、渋滞に巻き込まれること自体が減少するとの予想も。

・三つ目は、車内空間のデザイン性の向上。自動運転車が一般的になれば、ハンドルやギア、アクセル、ブレーキなどの操縦席周りの部品が必要なくなり、その分スペースに余裕が生まれると考えられるため、より広く、より快適な空間を演出できる。

 

2020年後半、自動運転車が普及した未来では、車は、”移動するリビング”へと姿を変えているだろう。例えば、ドライバーは運転操作から解放されることで、テレビやスマホ、あるいは雑誌を見ながらくつろぐことができるかもしれない。

ビジネスマンであれば、モバイルオフィスとして活用し、移動の間にも仕事をしたり、あるいはシエスタをしたい時には”移動する仮眠室”としての利用も考えられる。

このように、自動運転車は、人を交通事故の危険や渋滞によるイライラから解放し、車内ではよりくつろぐことができる、というように、これまでのドライブ体験を大きく変える可能性を秘めている。

 

3、自宅以外へも自由な宅配が可能に

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近年、ネットショッピングの利用の拡大、再配達の増加が、人手不足と言われている宅配業界へ大きな負担を強いている。

しかし、自動運転技術や自動運転車が普及すれば、こうした宅配業界の問題を解消し、さらには私たちのショッピング体験を前進してくれるかもしれない。

実際に、こういった取り組みは行われている。それが、2017年4月、ヤマト運輸とDeNAが共同で開始した「ロボネコヤマト」プロジェクトだ。

これは、宅配便の配達に自動運転技術を取り入れたサービスで、車内に宅配物の保管ボックスを設置した専用の電気自動車を使用し、利用者の指定する場所まで届けてくれ、利用者は暗証番号で解除し、荷物を受け取るという仕組みのもの。

現在は、有人による運転だが、将来的には無人の完全自動運転車による配達を目指しているという。

こうした新しい宅配の形が普及することにより、例えば、荷物の受け取りは、自宅だけではなく、会社や駅、あるいは、公園やカフェなどでも可能になり、ちょっとした買い物も気軽に頼めるようになるだろう。

そうすることで、我々に時間的な余裕が生まれ、「自分の時間」をより有効に活用できるはずだ。

 

 

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jp.techcrunch.com

 

4、低価格化へ。タクシー業界に起きる変化

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日本政府が、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでの実用化を目指すのが完全自動運転タクシーだ。

海外ではシンガポールで世界初の自動運転タクシーの実験が行われ、日本でも、この分野での実証実験を開始。2016年3月には、国家戦略特区である神奈川県藤沢市で、近隣住民を対象に、完全自動運転タクシーで住宅地とスーパーを往復する実証実験を行い、一定の成果をあげた。

 

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自動運転タクシーが広く普及すれば、少し利用のハードルが高かったタクシーをより気軽に使うことができる。

なぜなら、自動運転の技術により、渋滞している道路を避けられること、運転の自動化で人件費の削減が予想されることで、より低価格で利用できる可能性が高まるからだ。

都心部の若い世代では、車を持たない人が増加していると言われている。そうした人々にとっては、短い距離の移動やたくさん買い物をした際にも気軽に利用できるようになるだろう。

 

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www.itmedia.co.jp

 

5、自動運転車で変わる地方での生活

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最近では、セカンドライフを考える高齢者の方だけでなく、若い人の間でも、地方移住を検討している人が増えていると言われている。

そんな地方での暮らしが、自動運転車の登場によって、劇的に変わるかもしれない。

例えば、過疎化した村では、人手不足や採算が合わず、廃線となってしまったローカルバスや電車、タクシー事業者などの代わりに、自動運転車や自動運転タクシーを活用することで、新たな移動手段としての役割を果たすことが可能になる。

自動運転車が地方での新たな「交通インフラ」として定着すれば、車を持たずとも、スーパーへの買い物や遠方への移動が楽になり、地方での暮らしに特に不便を感じることがなくなるはずだ。

また、現在実験が進められている自動運転車やドローンを活用した宅配サービスが地方に根づけば、わざわざ買い物に出かけなくても、都市部に暮らす人と同じように、簡単に生活に必要なものを揃えることが可能になるだろう。

このように、自動運転車の普及した未来では、都市部と地方の格差が小さくなっていくことが考えられるのだ。

 

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6、持たずに共有する時代へ。カーシェアの未来

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ここ数年で一気に普及したのがカーシェアリングサービス。言わずもがなではあるが、特に20代から30代の利用が目立ってきている。

駐車場代や車検の費用、ガソリン代などの維持費、購入にかかった毎月のローン返済など、車を買うと多くの費用が掛かるだけでなく、常に車に乗る訳ではないため、その稼働時間を考えても、合理的な選択としてカーシェアリングを利用している人が多いと言われている。

アメリカでは、カーシェアリングサービス「ジップカー」が、自動運転車の導入に向けて動いていたり、米GMのカーシェア事業「メイブン」では乗り捨て可能なカーシェアリングサービスを提供するなど、進化を続ける。

さらに、自動運転車が普及した未来には、カーシェアリングの考え方が一般的になり、どこかへ移動したいときには、スマホから車を呼び出し、指定した場所に迎えに来てくれる、「自動車は買うものではなく、呼ぶもの」へと進化しているかもしれない。

そこでは、友人や家族とパーティーをしながら、旅行先へ行けるだろうし、ゲームをしながら会社に行くことも可能になる。

自動運転車の登場によって、車は所有するものではなく、「共有して呼び出すもの」になる。そうした価値観の大転換が起こる可能性を秘めているのだ。

 

jp.techcrunch.com

 

forbesjapan.com

 

7、運転免許なしで車で移動できるかもしれない

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 「完全」自動運転車が普及した頃には、運転免許が不要になっている可能性がある。

海外の先進事例に目を向けてみると、2015年12月、米国カリフォルニア州車両管理局が、自動運転車の実用化に向けて、「自動運転車専用の免許証」を取得したドライバーの乗車を義務付ける世界初の規制案を発表し、注目を浴びた。

ただ、この草案に対して、「テクノロジーの発展を妨げる時代錯誤の内容」と米グーグル社が猛反発。規制案は、誰でもボタン一つで目的地へ連れて行ってくれる究極の自動運転車を目指すという夢の実現を阻むことになるからだ。

グーグルの反発を受けたこともあり、2016年10月には、カリフォルニア州が世界に先駆け、「自動運転車のドライバーは運転免許証の携行必要なし」という新方針を打ち出し、法制化を進めている。

カリフォルニア州の結論はまだ出ていないようだが、今後も自動運転車の「免許不要論」に関する議論は加熱していきそうだ。

 

www.sankei.com

tabi-labo.com

 

 8、自動車保険は不要になるか

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万が一、自動運転車が事故を起こしてしまったら、誰の責任になるのだろうか。

完全自動運転車が一般的になった未来では、仮に乗車する自動車が事故を起こしてしまった場合でも、ドライバーは運転操作をしていないため、その責任を負う必要はないと考えられている。

2017年現在でも、自動運転技術を取り入れた自動車が発売されているが、現状の自動車保険の考え方としては、「完全」自動運転車でない限り、ドライバーは運転に関与するため、事故発生時の責任の所在は、運転者にあるとされる。

完全運転自動車の実用化は、2020代後半から2030年代にかけて本格化すると言わているから、当面の間、ドライバーは自動車保険に加入する必要があるだろう。

ただ、完全運転自動車が一般的になった未来では、自動車保険は個人ではなく、車を提供するメーカーやカーシェアリング事業者が加入するものとなる可能性が高い

そうなると、我々は未来の車を、電車やバスのように「交通インフラの一種」として利用しているかもしれない。

 

smartdrivemagazine.jp

business.nikkeibp.co.jp

  

 9、コンビニが必要なくなる可能性も

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自動運転車が普及した頃、コンビニの店舗数は激減しているのでは?という懸念の声が上がっている。

それは、宅配サービスの進化によるもの。先述の通り宅配業界では、宅配便の配達に自動運転技術を取り入れたサービスが開始されている。

ヤマト運輸とDeNAが共同で開始した「ロボネコヤマト」プロジェクトでは、車内に宅配物の保管ボックスを設置した専用の電気自動車を使用し、利用者の指定する場所まで届けてくれ、利用者は暗証番号で解除し、荷物を受け取ることができる。

このサービスはいわば、「買い物代行サービス」と呼ぶこともでき、こうしたことが一般的になればいつでもどこでも、必要なモノを頼み、受け取ることができる。

宅配業界の進化により、将来的には、わざわざコンビニに行く必要がなくなるだろう。このことが、コンビニの店舗数がやがて激減するのではないかと言われる所以なのだ。

また、ネットショッピングの普及でアパレルの実店舗の減少が顕在化してきているように、自動運転車の普及でコンビニの実店舗も減少した。コンビニもアパレル業界と同じ道を辿る可能性が残念ながら高いと考えられている。

  

10、完全自動運転に関する懐疑的な意見

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 「交通事故を減少させ、渋滞を緩和」「宅配業界やタクシー業界を変える」「都市と地方の格差を無くす」「カーシェアが一般的になる」「免許が不要になる」など自動運転車の普及により、私たちの生活は今後、よりいっそう快適になることが予想されている。

しかし、一方ではこういった予想に懐疑的な声もあがっていることも確か。

例えば、自動運転の技術は発展途上の段階であり、安全性の面で、まだまだ課題がありそうだ。

また、技術的に人の運転より優れた「完全自動運転車」を開発することができるのか、という疑念を抱くエンジニアの意見も出ているし、タクシーやトラックの運転手など多くのドライバーの雇用を奪うと危惧する声もある。

それでも、自動車業界だけでなく、IT業界のプレイヤーも参入するほど白熱している「自動運転車」業界。

きっと様々な改善がなされ、私たちの生活をより豊かにしてくれるはずだ。今後の動向から目が離せない。

 

ironna.jp

 

 

Feature

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