VISIONの文脈

ONE VISION , BIG FUTURE

田端氏の予言的中しまくり。ブログ運営者は『MEDIA MAKERS』再読すべき

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Webメディア乱立時代

先日、twitterでの発言がネットで話題になった田端氏。これが本当なら、「商売は会議室で起こっている感」が否めないのだが。

 

それはさておき。僕がブログやWebメディアの運営に興味を持ちはじめたのは2013年後半。当時メディアに関する本を読み漁っていた。

その中で特に興味を覚えたのが、田端氏初の著書であり、ブログやメディア関連のお仕事をされている方なら読んだことがあるであろう「MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議」だ。この間、久々に読み返してみたのだが、今読んでも非常に有益でメディアの普遍性を説いた本だと思っている。

 

今回はその中から、田端氏の「メディア論」や、見事に的中している「予言」などをもとにメディアの文脈とメディアの教養になる部分を紹介する。

 

 

一般ビジネスパーソンもメディアの知識が必要な時代

  •  今や人々の「アテンション(=関心・注目)」それ自体に経済価値が生まれている。
  • 「タレントとアテンションをどうやって集めるか」こそが、これからの企業の競争軸になっていくのだと思います。

まずは、メディアの経済価値の変容について。これはツイッター、インスタグラムのフォロワー数とか、フェイスブックのシェア数とか、ユーチューブの再生回数などのアテンション自体にお金が払われるということだと解釈できる。(本書が出版された当時ここまで予想する人はいなかった気がするのです。)

 

 

メディアとは何か?

  • コミュニケーションにおいては「受けてこそが王様」
  • コミュニケーションにおいては、「いいね!」や「ウンウン」と読者をうなずかせる、あるいは「何だ、これは!」でも構いませんが、受け手に何らかの印象を残し、心理的に、あるいは行動として反応がなされることが、その存在基盤となります。
  • 今や情報を発信することそれ自体には全く価値がありません。読み手に届くメディアを作り、運営を継続できるかどうかこそが生命線なのです。

「受け手こそ王様」。ユーザーに迎合しすぎるのも良くないとは思うが、この考え方は、これからも決して揺らぐことはないと思う。改めて肝に銘じたい。

 

 

そこにメディアが存在する意味-影響力の本質

  • 創刊された「Yogini」を見て、あるいは「BRUTUS」のシェアハウス特集を見て、初めて「あ、私もやってみたいかも」と消費者はそこに自分の欲望を発見したわけであり、ヨガ市場やシェアハウス市場が「発見」されたわけです。そして喚起された潜在的欲求が、製品・サービスへの需要として潜在化され、さらにはメディアが介在することで、供給自体も刺激され、その好循環の結果、ヨガ業界やシェアハウス業界が誕生し成長していくのです。
  • いわゆる「ブーム」として括られるようなムーブメントの多くはこのようなプロセスを経ていると思います。
  • メディアには、そこでなされた予言自体を自己実現させてしまう傾向があり、この「予言の自己実現能力」こそが、メディアへの畏怖の念と影響力の源泉でもありました。

メディアメーカーズ=マーケットメーカーズ。メディアは生活者の欲望を見つけ出し、それを提供することで、行動を喚起する。つまり、メディアはマーケットをつくりだすことができるというのは面白い発見だった。

 

 

「コンテンツ」の軸でメディアを読み解く

  • 今や、あらゆるメディア消費者にとって「時間」こそが、もっとも貴重なリソース。
  • メディアは3軸の構造からなっている。
  1. ストック型とフロー型
  2. 参加性と権威性
  3. リニアとノンリニア
  • 読者は「今ココ」で、自分がすぐにアテンションを振り向けるべき必然性を感じないと、コンテンツがどんなに良質であったとしても、その場で読もうとしなくなる傾向が、昨今、どんどん強まっていると私は感じています。
  • 自分がメディア編集者として、何をコントロールして、何をコントロールしていないのか、についての自覚は、プロとして必須の基本態度。
  • リニアなコンテンツとは、初めから終わりまで一直線に連続した形で見てもらえることを想定したコンテンツ。
  • ノンリニアなコンテンツの特徴は、制作者ではなく、読者側に時間軸のコントロールが委ねられており、最初から見なくてもいいし、どこからどう見ても成り立つように断片化されてバラバラになっているコンテンツ。
  • 現代のメディア消費者は、特にPCやスマートフォン上では、時間軸を自分でコントロールすることに慣れきっています。

リニアとノンリニアはコンテンツという概念は、たまに耳にするワードなので、覚えておいて損はない。また、これからの情報は「広告枠」のようにコントローラブルなものではなく、基本的にアンコントローラブルなものとして考えるべきだろう。

 

 

メディア野郎へのブートキャンプ

  • 成功している一流メディアでは、その読者がどういう人なのか?活き活きと独り語りするような、いわゆる「ペルソナ」と呼ばれるものが、関係者の「脳内」に存在している。
  • あたかもイタコのように自分の脳内に擬人人格を「住まわせる」域にまで到達できることが望ましい。
  • 『FT』(英のエリート向け経済紙)の紙がピンク色なのは、ブランディングの為。
  • 「勘違い」や「傲慢」に陥らずに、ギリギリのバランスを取りながら「俺は、私は、こう思う」的な熱き想いを読者に問い、畏怖させつつも、共感させることがその出発点となるでしょう。

メディアづくりにおいても、事細かいペルソナを脳内に描くべし

 

 

メディアとテクノロジー

  • 「内容(メッセージ)ではなく、媒体・手段(メディア)そのものが人間の経験形式を規定する」
  • メディアが変われば、メディア上に流布するメッセージ内容やコンテンツも変わらざるを得ない。
  • メディアの作り手もプロとして、どのような技術環境を通じて、どのようなTPOで(例えば、通勤電車の中?寝る前に個室で?会社のデスクで?)、自分の作っている、関わっているメディアが利用され、消費されているのか、今後されていくようになるのか?に最大限の注意を払い続けるべき。
  • 環境変化が激しい時代だからこそ、「自分たちは何屋なのか?」「自分たちだからこそ、社会や顧客に提供できる本質的な価値とは何か?」このことを常に自問自答し続けなければならない。

ワンコンテンツマルチユースではなく、メディアの特性に応じてコンテンツを考える方が良さそう。いま流行りの分散型メディアNowThisが好例

 

分散型メディアについてはこちらの記事が分かりやすい。

medium.com

 

 

劇的に変わるメディアとメディア・ビジネス

  • IT技術やソーシャルメディア、スマートフォンの普及が、都市の骨格を変え、ひいては不動産価格や街の景観、ライフスタイルや働き方、企業の組織構造にもゆっくりではあるものの確実に影響を与えていくでしょう。
  • より高い次元で消費者の求める提供価値を再定義し、根本のニーズに立ち戻っていくことこそが必要。
  • メディア企業と事業会社や広告主の境界線も消失しつつある。
  • これからの主役となるプレーヤーは誰でしょうか?私の仮説では、それは「個人」です。

ホントいまでは、企業のオウンドメディアが乱立しているし、誰でもメディアになれる時代になった。また、田端氏はこのころすでに「個人」が主役時代の到来を予見。その主張はいまでも変わらない。というかその通りになっている。すごい。

 

 

拡大する、個人型メディアの影響力とこれから

  • 相対的に成功しているのが、堀江貴文氏や佐々木俊尚氏、津田大介氏、山本一郎氏、高城剛氏らの個人から発信される有料の個人メルマガです。

  • つまり、今や有料個人メルマガこそが、特定の個人が君臨する「王国型メディア」

  • 「個人」のほうが、法人やチーム型のユニット的な組織よりも、むしろ有利なように思えてなりません。

  • 今や、「会社の寿命」が「個人の寿命」よりも短いと言われる時代になりました。そんな時代に「信頼」が成功への最重要のカギとなるメディアの世界において、「個人メディア」の存在感が大きくなっていくのは、必然なことだと思っています。

特定の個人が君臨する「王国型メディア」。これは、ホリエモンドットコム|堀江貴文とか、HikakinTV - YouTubeとか、まだ東京で消耗してるの?とかまさにこのことを指している。

 

 

あとがき

  • メディアの仕事というのは、「送り手」と「受け手」が存在し、その間に立って当人たちの思いをどのように付加価値を付けつつ伝えるのか?結局はそれに尽きる。

 

 Webメディア乱立時代の今だからこそ、改めて基本に立ち返るためにも、是非とも読んでおきたい一冊ですね。

田端氏と「戦略PRブーム生みの親」本田氏の共著。こちらも合わせて読んでいただきたい!

www.vision-context.jp

 

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